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わが社の常務取締役・松村美博君が遂に帰らぬ永遠の旅へと旅立ってしまいました。
実は、今から遡ること1年1ヶ月の昨年9月でした。
「松村君、君いくらダイエットしていると言ってもやせ過ぎと違うか? 病院で検査してもらえよ!」
いつもは「大丈夫です!」という彼が今回は素直に病院検査を受けました。
何と「大腸がん、しかも末期がんで肺と肝臓に転移して手の施しようがありません。余命半年か良くて一年。と宣告されました。」と本人から報告を受けました。
私は「おい、松村君! 待ってくれ! 君はもう諦めたような口ぶりだが、俺は納得できないぜ! 他の優秀な専門病院知っているから、転院して諦めずに治療に最善を尽くそうやないか! 絶対諦めるなよ!」と彼を激励しました。
それから、関西で最も優秀といわれる病院に頼み込み、直ちに転院・開腹手術をしていただき、あらゆる療法を駆使して治療していただきました。
化学療法が功を奏したのか、見違えるように元気になり、いつものように出社して、「ホントにこれは治ったのか!?」と喜んでおりました。
好きなゴルフにも毎週日曜日には出かけ、プレーを楽しんでいました。
ところが今年10月の初旬から体調思わしくない。とのことで再入院し、更にあらゆる治療法を試みてくれましたが、万策尽きた感じで11月5日遂に帰らぬ人となってしまいました。
まだまだ若い60歳でした。
彼は高校時代にはテニスで国体に出場するほどのスポーツマンで健康そのものでした。
毎朝5時には打ちっぱなし練習、午前6時には出社という猛烈幹部役員で、社内営業部を取り仕切ってくれていました。健康に関しての自信過剰が命取りになってしまいました。彼の死はわが社にとって計り知れない大きな痛手です。
彼は私が何を考えているのか?何を考えて指示を出しているのか? をいつも考えながら行動してくれました。
松村君の死を無駄にしないためにも、彼の残してくれたDNAを中堅社員が引き継いで、頑張ってくれることを期待するものです。
彼の死の10日ほど前、入院先病院に見舞ったとき、「松村君、今会ってみたい人は居ないんか?」「いやあ、こんな姿見せられません。」と苦笑していました。
最後まで治療に希望を投げかけながらの壮絶な死でした。
彼は私のブログを丁寧に読んでくれていましたので、末期にはそれとなく「仏心の中に生き死にはない。」のタイトルを入れました。彼が読んだのかどうかは分かりません。
彼には毎日のように激励メールを打ち続けました。治療法など先生に聞いたことを報告してくれていました。そのうちに徐々にメール文が短くなってきました。最後の方は「正直つらいです。」・・・最終メールは「ありがとうございます。」
松村君のわが社への貢献に感謝し、ご冥福を心からお祈り致します。
合掌
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