平成23年10月7日  「食」を考える(1)

  (1) 食事には、空腹を満たす食事と、心を満たす食事とがあります。
西洋人は家庭の食事というものを大変大切に考え、そこを「家族の絆を強める場」、そして「教育の場」にしているようです。
戦前までは日本もそうでした。朝食は神仏にお供えしてから、家族一緒でいただき、夕食時は最初のご飯は必ず、まず神仏にお供えし、それから家族皆が集まって、「いただきます!」といただいたものです。そこではまずおじいさんやおばあさんを敬い、そしてお父さんやお母さんが尊敬され、家族の要としての役割を果たしているという確認の場でもありました。
お百姓さんや漁師さんに感謝し、食ペ物を粗未にしてはいけないことを教えられました。
時代が変わり、現在は? というと家族はバラバラで食事ということが多くなり、ただ空腹を満たすだけになってしまっています。また食べ残すことは常態化しております。

 「期限切れ 亭主に食わせて 様子見る」

お父さんの権威は地に堕ちてしまいました。
いずれにしても、終戦直後では食事を中心に家庭が機能してしていましたが、現在の日本にはその機能がなくなってしまいました。
 



  (2) 道元は「典座教訓」という主に料理人の心得を説いた書を書いています。これは日本料理に携わっている人のバイブルとなっています。
道元は「食」とは「体」と「心」を作るもの、と言っています。
「食」を提供する料理人はそれが最高の修行であり、自然の摂理の中での食材の尊い命に思いをいたし、粗末にせず、調理道具を大切にし、そして食材の最高の味を引き出す。それには調理を通じて悟りにも似た境地にならなければならない。
もちろん、提供される側もそれと同じ気持ちになっていただく。食することもまた修行であるということです.
道元は仏教の勉強のために宋の時代に中国に渡りました。
道元が学ぼうとする老僧はひたすら野菜をきざんで食事の用意をし、一向に仏教を教えてくれません。食事の用意などよりも仏教を教えて下さい・・・、老僧に尋ねたそうです。
その老僧から「食」もまたりっぱな仏教修行であることを学んだと言います。
 



  (3) 和食は生のものが多いです。割烹という字はたたき割って煮るということになっています。たたき割ってうまいというのは、それは魚がうまいのであって、料理がうまいわけではありません。
しかし、たたき割ってそのまま出す、たったひと切れの鯛の切り身の中から鯛のすごさを表現するのが日本料理です。またそれに盛った器に日本の文化を見せなければならない。
本来、料理とは心を満たすものでなければなりません。調理人によって、鯛が鯛以上に、海老は海老以上のうまさに表現する。そして食する方に感動を与える。それが調理人の醍醐味ではないかと思います。
この心の持ち方は、どの職業に携わる人にも当てはまるのではないかと思います。
 



  (4) 日本のフランス料理はフランスで3、4年修行したと称して、それを看板にしているが、たとえば梅原龍三郎さんはルノアールの絵の勉強をされて、自分を見出された。安井曽太郎さんはセザンヌを勉強された。
ところが、日本人のシェフは三ツ星のフランス料理を一つずつとってきて、それをメニューにしてしまう。それもいいところだけを取り寄せて自分のものにしようとする。自分の個性はどこにもない料理人になってしまう。
個性というか、品性が全然ない。それはおいしいかもしれないが、人に感動を与えるものではない。
料理における一皿とはそこに料理人の存在があるということで、料理人の存在があるということは、その料理人の見つめる自然が一皿の中からお客さまに見えてこなければならない。
 



  (5) おいしいご飯の炊き方

1. お米の研ぎ方
お米を計量カップで適量を量りお釜に入れる。
大きい目の別の容器に水をたっぷり用意する。
水を釜に入れ手早くかきまわし、すぐに水を捨てる、2回くりかえす。(ぬかのにおいを取り去り、ご飯の変色を少なくする)
水を切って釜の周りを回すように軽く研ぐ。2〜3回線り返す。(力を入れない。お米が割れないように)
軽くかきまぜながら水を何回か取り替える。
最後に水をすべて捨てきる。(お釜の底にのこらないように)
水加減はお米を計ったカップで同じ容量の水を入れる。(固さの好みでお水の量は加減する。)

2. ご飯を炊く
夏場は30分〜1時間後に炊く。冬場は1時間〜2時間後に炊く。(水をよく浸透させる。急ぐときはぬるま湯に10分ほどつけておく。)
お釜はかまど炊きに近い炊飯器を選ぶ。
炊き上がったご飯は上から下まで良く混ぜて空気に触れさせる。(ツヤがよくなりご飯がシャキッとします。)
おいしい食べ時は蒸らしのあと15分〜20分ぐらいが食べ時。

3. おいしいご飯を炊くには
良い水を選ぶ。(イオン水、ミネラルを含んだ硬水)
夏場、洗米したお米を切って冷蔵庫で冷やした後、冷たい水を入れて炊く。

4. おいし<ご飯を保存するには
ボールのように丸めて(おにぎりのように握ってはダメ)ラップに包み冷凍庫で急速冷凍します。食べるとき電子レンジにかけます。ほぼ炊きたてのご飯のようになる。
ジャーで保存するときはお米一升にオチョコー杯の日本酒を振り掛ける。黄ばみや臭いが少なくなります。






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