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人間というのはいろいろな苦しい試練に出会う。その試練に応戦することにより、人間は成長する。
心理学者C.G.ユングによれば、人間は普通、自分の持っている能力の50%だけを働かせ、残りの50%は、全く置きっぱなしにしているという。ウイリアム・ジェームスは、潜在能力の10%以上を実現している人には会ったことがない、と述べている。さらにマーガレット・ミードは6%、ハーバート・オットにいたっては5%という数字をあげている。
そういった眠れる潜在能力の可能性を引き出す具体的な方法として、挑戦と応戦、つまり、人生の挑戦にこたえることによって、自分の中の潜在能力を開発していくのである。
「人間的な強さ」を獲得するためには、生涯にわたって、挑戦に対して的確に応戦する習慣を身につけることが大切である。
心の持ち方として、常にユーモアのセンスを磨いて、物事の良い面を見ようとする積極的な態度の人は、人間的にも自分の真価を発揮して力強く生き抜けられる。
人生の挑戦に対する不断の応戦によって、心を鍛え、自らの悩み、苦しみにも拘わらずユーモアと笑いを忘れずに、他人のために喜ばしく、温かい雰囲気を作り出していく生きかた、それを身につけることこそ、眞に人間的な強さを培うことではないか。 |
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