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日本の林業に携わる人が高齢化してしまい、若い人は伐採など林業に携わることを嫌がり常に労働力不足になっている。
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(2) |
日本の山林は急傾斜地が多く、伐採費用コストが高い。海外の伐採は機械化が進み、且つ人件費が安い。
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(3) |
林業経営ともいうのは長年の期間サイクルで成立し、植林から伐採まで長期間に亘り、下刈り・枝打ち、間伐など費用ばかりかかり、収入がない。孫の世代のために植林するという発想が現代では通用しなくなっている。
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海外の林業国の造林・生産システムが合理化されており、価格が安いし、価格が安定している。しかも品質は極めて安定している。のに対して日本の木材の流通システムは市場のセリで成り立っており、注文が増えるとたちまち価格上昇し、しかも供給が細る。需要者は安心して国産材を使用できない。
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(5) |
日本の山林は傾斜地が多く、そのため木材内部の品質が一定ではなく、アテなど多く、柱だけでも毎月一万本以上使用する中堅プレカット工場にとっても、決して使い易いものではない。その上、経済産業省の定めた住宅品確法により、平易に言えば、建築後10年経過するまでは二階の床にゴルフボールを置いて動いては建築会社の瑕疵責任となるという、本来の木材の特性までを見殺しにしてしまう法律が施行されたのも国産材を敬遠する要因になっている。
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住宅に最も多く使用される主力樹木種「杉」は外国産木材に比べて強度が弱いという事実です。
これは杉そのもののセルロース(繊維)が短いことに起因するようです。
木材の強度はヤング係数で表しますが、集成材強度試験でヨーロッパ産のホワイトウッドやレッドウッド、北米産の米松がE120から150であるのに対して、日本産の杉はE85から90しか出ないという事実があり、耐震上使いにくい欠点となっています。
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海外の木材生産工場はそれぞれ自家発電設備を保有し、おが屑や廃材で発電している。そしてその国のエネルギー政策により国が余剰電力を一般の市場価格の数倍で買い上げて、林業を保護していく政策をとっており、木材生産工場の競争力を強化しているのが実情である。
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