平成23年10月25日  運の強い人・運の強い会社(3)

将棋の米長の名人は職業柄、「運」について随分研究したそうです。
その結果、「運が良くなるためには、女神に好かれなければならない。女神は笑いと謙虚を大いに好む。」ということに気付いたそうです。

幸田露伴は「努力論」というエッセイで「運」についての処世術を展開しています。
私がそのエッセイを読んだわけではありません。古本屋でもなかなかみつからないし、その上難解な文語文でわれわれにはいたって読みづらいらしいです。

彼は幸福が主観の判断によるものであることを承知していました。しかしその上で、幸福とか不幸とかが世間相場では大体一致していることも観察していました。そして世人が幸福としているものが、比較的よくまわってくる人と、そうでない人とがいることを感じていました。
露伴は「幸福に遭ふ人、および幸福を得る人と然らざる人とを観察してみると、その間に希微の妙消息が有るやうである。」と微妙な法則性があると感じ、それを整理しました。
そして「惜福」「分福」「植福」の思想を説いています。


  「惜福」: 幸運な人を見ると、惜福の工夫がある人が多い。惜福とは、たまたま自分に与えられた福を使い果たすことなく、取っておくことが大事だといいます。そうすると、いっそう福が回ってくるといいます。
長く続いている旧家や商家の家訓には必ず惜福の工夫を説いていることが多いようです。一旦与えられた福を、今すぐ使い果たさないように、次の運にめぐり合う確率を高くする工夫をしているといいます。
「幸運は七度人を訪れる。」といいます。しかし「惜福」の工夫がない人や会社には、あとの幸運はくるのをやめてしまったりするようです。

  「分福」: 自分にきた福を独り占めにしないで、人と分かち合うことによって、よりいっそう大きな福を呼び込む。これも運を持続させるためにぜひ必要なことだそうです。

  「植福」: 農家の人が孫のために木を植えておく。子供や孫の教育に力を注ぐ。財を成すか名を成すかなど福を受けた人は必ず植福という行為をしなかったら、逆に運にそっぽを向かれることになるそうです。
教育の重要性は「植福」の思想からも生まれています。


いずれにしても積極的な生き方を身につけた人は、この「惜福」「分福」「植福」の工夫に向っている、と言えます。この工夫のある人ほど、目先の利害にガツガツしない。だからますます幸運の女神が微笑むということらしいです。

運が回ってきたなぁ!と思ったら、ぜひ気をつけて下さいね。



目次へ戻る





E-Mail
info@fuyol.co.jp


ホーム 在来工法プレカット 金物工法プレカット 特殊加工プレカット 等 耐震門型フレーム 等
地球温暖化と木材 健康と木造住宅 会社情報 お勧めリンク 横尾会長の天地有情
当社プレカットによる施工例写真  社員のブログ天国